私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください
by 前田敦子
これ個人的に、近年稀にみる名言だと思っていて…事あるごとに、この名言に準えたフレーズをつぶやいて自分のもやもやした感情を紛らせている(笑)

ちなみにわたし、この前田敦子さんのことも苦手で、AKBも好きではない。が、この名言だけは大変気に入っている。
ところで、なぜ唐突にこんな話をしているかというと…
近頃ある道民の言動が鼻につき過ぎて、北海道が嫌いになりかけているから。なので今、必死にあのフレーズを思い出し、
「〇〇のことは嫌いでも、北海道のことは嫌いにならないでください」
と自分に言い聞かせている(笑)
よく「嫌いは好きの裏返し」というが、愛情の反対である嫌悪、不快感は、実は相手に対して強く興味や関心を持っていることの表れであり、好きと嫌いは表裏一体なのだから、そんなに嫌わなくてもいいのでは?と諭されることもあるけれど…そうやって頭で納得しようとしても感情が追いつかない。
そもそも何が嫌いかと言えば…日本国内限定という括りで言えば、たしかに北海道は、広大な自然と豊かな食、そして四季の移ろいを感じられる場所として広く知られていて、そのことについて誰もが異論を挟む余地もないことは重々承知している。だからと言って、その一住民に過ぎない御仁が、他県を貶して北海道の自慢ばかりすることをわたしにはどうしても許容することが出来ないのだ。
先日もその方がこんな発言をされた。
ここ2年ほど年数回ツアー旅行へ行くのだけれど、もしかして北海道のホテルは平均して食事がおいしいのかもしれない。
日本の食糧基地だから食材が豊富だし、食べなれている味だからおいしいと感じるだけかもしれないけれど。
これ…“もしかして“などと控え目に言ってるように見えるが、その心は、“誰もが否定出来ないことを確信している“からということが透けて見える。
そして、これまた他人に対して酷い言い様だ。
さて夕食はバイキング、カニを売り物にしていたので紅ズワイガニ、オオズワイガニが並び、みんな血走った眼で皿にモリモリ盛っていた。〇〇はそんなにカニは好きじゃないので味見だけにしておく。…ズワイガニ、食べるのが面倒じゃない。しかも汁が垂れてあちこち汚れるし手は痒くなるし、労力の割に満足度が低い食べ物だと思っている。夕食会場は混雑していたけれどみんなカニを持って行ったから、そのうちカニほじりに忙しくなって料理前は空くはずと待機中。みんながカニをむさぼり始めたころゆっくり品定めだ。
カニの好き好きは人それぞれ。この方はそんなにカニがお好きじゃないのね。?でもこの夕食のバイキングは“カニを売り“にしてるんですよね?それならカニを目当てにしてる人が大勢いるのは当たり前。そして、それを血走った眼で盛ろうが、むさぼり食おうがその方々の勝手でしょ。むしろそんな他人様の様子を見て嘲笑うかのような視線を投げかけているかもしれない、“そんなにカニがお好きでない“のにその場に居合わせる御仁のほうが場違いなんじゃない?やだー他人に自分の食事の様子とかジロジロ見られてるなんて想像しただけで気持ち悪すぎる。
この御仁の言いたい放題はこれにとどまらない。
自分で作る海鮮丼コーナーの刺身がすごい、木箱にぎっしり詰まっているのはサーモン、ブリ、イカ、甘えび、飛びっこ。
酢飯と錦糸卵、刻みのりも用意されていて、丼に好きな具をのせていただく。最近は温暖化の影響で北海道でもブリが獲れる、というか従来のイカよりブリの方が漁獲量が高くなっている。バイキングでは始まりに満腹感が出る炭水化物、揚げ物はとらないのが鉄則。海鮮丼にはせず刺身でいただく。
函館産のブリ、おいしいっす!脂がのってとろけるおいしさだね!
参考までに、ブリの主な産地は、天然と養殖で異なる。天然ブリは日本海側の長崎県、石川県、島根県などが有名だが、近年は北海道や岩手県でも国内トップクラスの漁獲量がある。養殖ブリは、九州地方(特に鹿児島県、大分県)と四国地方(特に愛媛県)が生産量が多い。で何が言いたいかというと、函館産のブリも美味しいかもしれないが、他にもれっきとした産地があり、きっとそれぞれ甲乙つけられないぐらい美味しい筈だ。
いや実際、わたしは、長崎、石川、島根で旬のブリを食したことがあるがとても美味しかった。しかし、その中でどれが一番美味しいとかそういう発想にはならなかった。だってその時一緒に飲んだお酒や、他の料理との兼ね合いもあるので、「ただめちゃくちゃ美味しかった」でいいではないか。
ところでこの御仁、本当に魚介について何もかもご存知なのだろうか。この御仁の旅行記は4月下旬の連休頃の話のようだが、北海道のブリは9月から10月が旬で、特に10月頃に水揚げされる寒ブリは、脂のりが良く、高級魚としても人気。ということは、4月下旬ってそもそも旬じゃありませんけど…脂がのってとろけるおいしさなんですね(^^)すげ〜な函館⁉︎
もちろん、この御仁にとってここで召し上がった函館のブリは、脂がのってとろけるおいしさだったことに異を唱えるつもりはないが、正直、“サーモン、ブリ、イカ、甘えび、飛びっこ。“の刺身だけですごいとは思わないかな。
よくここらに湧いてくるコメントなんだけど、
「 カニも気になるけど刺身の艶がすごいですねー♪
見るからに美味しいのが伝わってきます」とか
「 海鮮食べ放題・・いいなぁ~。
そしてさすがレベルが高いな・・と思います」
「バイキングなのに刺身の品質が良いですね~!」
「バイキングなのに凄いですね。
これだけ綺麗な刺身とかカニとか恐るべし」
正直なところ、あのお刺身の盛り合わせの質がそんなにいいかなんて、わたしには分からない。だって所詮、写真ですから。つまり一見綺麗には撮れていたとしても、実際食べてみないことには自分の口に合うかどうかはわからないので、そこまで絶賛する必要もないかなってこと。
それにね。この御仁が内地の観光する時ってほとんどがツアー利用みたいなんだけど、わたしツアーは旅行初心者の時に海外で何度か参加したことがあるけれど、パックツアーに組み込まれているようなホテルや食事って残念なことが多いのがお約束なんで、これに期待してはいけないと思っている。
なのでこの方がここ2年の間に、ツアー利用で召し上がったお食事やホテルのお食事だけをもってして、内地下げ北海道上げは、なんとも狭量で無礼な価値観の押し付けだと思っている。
そしてたとえば、わたしの住む地方の名物、しらす丼やくるみっこ、鳩サブレー、タコせんべいなど。多くの人から好評を博していると聞いてはいるが、だからといって『湘南すげ〜、この前この近くでドラマのロケしてたよ』なんて田舎の友人や親戚に自慢したりしない。
なんなら割と最近、ニアの散歩コースの界隈に某有名俳優が家族でお引っ越ししてきたよーとか。昨日は、茅ヶ崎で「茅ヶ崎サザン芸術花火」などという、“サザンオールスターズの音楽と世界最高峰の芸術花火が融合した壮大なイベント“が行われたんですって。わたし花火に特に興味はないので行きませんでしたが、海の方からサザンの音楽と総理大臣賞受賞レベルの花火師たちが手がける打ち上げ花火の音が、普通に聞こえてきましたよ。
これだって、好きな人からしたら「目が血走っちゃう」イベントかもしれないじゃない。
だから何が嫌って、何事も「真面目に取り組んでいる人のことを馬鹿にしたり、笑い者にしたりするような風潮」がとても苦手。
まあとにかく、わたしはあの御仁が苦手。だからあの人と仲良くしたいとはこれっぽっちも思わないけれど、ただうざったいと思うのが、北海道は〇〇さん所有の王国でもないのに、なんでも自分のもののように自慢して、勝手に内地と比較して上から目線で、道民はと言って、その人の価値観を押し付けてくること。
なので今までかなり好印象だった北海道そのものを以前のような素直な気持ちでみることが出来なくなってしまったことが、非常に残念なのだ。
そう、だから今、必死に自分に言い聞かせているのだ。
「〇〇のことは嫌いでも、北海道のことは嫌いにならないでください」
と。ちなみに今月、北海道の某所に出掛ける予定だ(笑)その話はまた後日。
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