〇〇さん、もういい加減、嘘をつくのはやめませんか?

当時好きでよく使ったのが札幌プリンスホテルのレストラン ハプナ。写真はプリンスホテル公式からお借りした。
天井が高く石山通に面した壁はガラス張りの広いレストランで、20年前は料理の種類も多くおいしくキラキラしていた。
ところが途中から中国人団体が半分以上を占めるようになり、宿泊の夕食なんだろうねぇ、地元民には使いづらくなってしまった。
中国の方達ってあんまり順番とかマナーとか気にしないじゃない、しかも根こそぎ持って行っちゃったりするから楽しくなくなった。
それで足が遠のいて、最後に行ったのは15年くらい前かな?
おそらく、この記事を読んでおかしいと思った人は他にもいると思うのだが…。
今日は2025年8月24日(日)だが…
今から20年前は2005年で、15年前は2010年。あまり海外旅行されない方はご存知ないかもしれないが、2010年は上海万博が開催された年で、円相場は1ドルが90〜80円の間、人民元は12円後半で推移していた。
今はご存知の通り、1ドル=150円前後、人民元=20円前後で取引されている。
つまり〇〇さんが仰る時系列だと、2005年から2010年の間に1,2年のずれはあるにしても、この期間に一気に中国人観光客が日本に押し寄せているということになっているが、実際はもう少しあとになる。
こちらのグラフを参照されるとお分かりになると思うが、

中国人観光客は、2015年頃から増加し始め、2019年に史上最多を記録した。その後、コロナ禍で一時減少したが、2024年には団体旅行が解禁され、目覚ましい回復を遂げており、2024年には2019年の水準に近づいている。増加の背景には、中国の経済発展による所得向上、ビザ緩和、LCCの普及、そして日本への関心の高まりなどが挙げられている。
ということで、実際、〇〇さんの仰る事には、明らかな事実誤認とリサーチ不足が見て取れる。
正しいアナウンスとしては、円安が急速に進んだ2015年頃(10年前)から中国からの観光客が増え、コロナ禍で一旦収束するものの、去年から再び団体旅行が解禁され、ピークだった2019年の勢いに迫ってきているということだろう。
そしてこれは動かし難い事実なので、〇〇さんの話の信憑性が問われても仕方がないのだ。
確かに、2020年初頭に、ママ友とパリに行った時点で日本人はかなり少なくなっていて、シャンゼリゼ通りにあるLV本店で買い物をする人の大半は中国人だった。

だが少なくとも今から15年ほど前の2010年頃は、わたしたち日本人が大挙して上海万博入場券付きツアーに参加し、杭州、蘇州などの地方都市を巡り、円高の恩恵を十二分に享受したのは間違いはなく、当時はわれわれが“もてなされる“側であったのだ。
おそらくこんなことを言ったとしても、それは〇〇さんがついうっかり勘違いしただけの話じゃないの。と擁護される方もいらっしゃるかもだが、〇〇さんともあろう方が、ご自身の家族との思い出を年単位で間違えてブログで発信するとは考えづらいのではないか。
しかも、数ヶ月前のヨーロッパ紀行の中でさえも、度々明らかに虚偽と思われることを堂々と発信されているところからみても、これはもはや確信犯的なのではないだろうか。
かといえ、現在日本の観光地で問題視されているオーバーツーリズムについては憂慮すべき事態とは思うが、だからといって、それを誇張する為に、間違った時系列に沿って、あたかもそれが本当であるかのような話をでっち上げていいということにはならないと思う。
何よりわたしたち日本人が、今なぜ海外旅行に行けなくなっているかと言えば、円安という重い足枷があるからだ。逆にいうと今から15年前は、訪日外国人からすると、自国の通貨が円より弱いが為に、『お高くて手が出ない日本』だったのだから、団体客が大挙して押し寄せる訳がないではないか。
以前も言及させていただいたが、〇〇さんがしていることは罪に問えるようなことではないが、良識のあるインバウンドの方々にまで、要らぬヘイトを向ける発言であり、常識人としてはあり得ない行為だと言わざるを得ない。
〇〇さんがどれほどお偉い方なのかは分からないが、それでも間違いや虚偽の情報を発信するのは謹んでいただきたいと思う。
そして〇〇さんの信者の方々も、そんな〇〇さんの虚偽の情報に踊らされて、彼の国の方々を蔑んだところで、あなた方自身の品格が1ミリも上がることはないということを自覚されるべきだと思う。
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