うちの弁護士は手が掛かる
ムロツヨシ主演で、平手友梨奈がバディ役を演じる『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系)。先週金曜に第3話まで放送されている。
主人公・蔵前勉(ムロ)は、トップ女優に30年ついていた超敏腕な芸能マネージャーだったが、ある日突然、女優からクビを宣告されて無職に。ひょんなことから弁護士事務所の所長に認められ、最年少で司法試験に合格した超エリートながら、生意気ですぐにヒステリーを起こす新人弁護士・天野杏(平手)をマネジメントすることになる。
法曹界はまったく未経験ながら、パラリーガルというアシスタント職に起用された蔵前が、芸能マネージャーとして培ってきたスキルと経験を発揮して、クセが強すぎる新人弁護士を育成していくというリーガルエンターテインメント。
まず、主人公・蔵前を演じるムロの演技は申し分ない。ベースはおちゃらけているものの、締めるときにはビシッと締めるタイプのキャラで、コミカルな演技とシリアスな演技の硬軟を見事に演じ分けている。
特にコメディパートは秀逸で、蔵前が『振り返れば奴がいる』、『古畑任三郎』、『踊る大捜査線』、『GTO』といった過去の名作のパロディやオマージュをするシーンが随所に散りばめられており、往年のドラマファンへのサービスもたっぷり。
いまのところの問題は…平手が演じる準主役・杏のキャラ。法律の知識こそずば抜けているものの、“傲慢不遜” を絵に描いたような感じで、あまりに傍若無人なため弁護士としてまともに仕事の成果を上げられていないという設定なのだが、本人のイメージに近すぎるのか?応援したくなる部分が少ないのが残念なくらいか。
しかし、この物語は、主人公がバディを一人前に育てていく過程を楽しむドラマなので、序盤で未熟な面が多々あるのは仕方ないのかもしれない。
そもそも、今期視聴したいドラマをチェックしていた時点では、ムロツヨシと平手友梨奈のバディモノと聞いただけで全く見たいとは思わなかった。しかしながら、今期積極的に興味をそそられるドラマがそれほど多くなかったこともあって、一応録画をしてみたら意外にこれが面白かったのだ。
人間の心理とは不思議なもので、最初あまり良い印象がなかった事柄も、案外そうでもなかったりすると、急に好印象に変わってしまったりすることがある。
特にムロツヨシは、つい先日まで、ど家で大河史上一番最悪な豊臣秀吉を演じていたこともあり、もう本当にドス黒い奴にしか見えなかった。まあしかし、よくよく考えてみると、これほど酷い秀吉を演じられるムロツヨシの演技力が素晴らしかったということなのだ。
いずれにしても、頭は良いが人間的に欠陥のある弁護士が、相反するバディの手腕でどんな風に変わっていくのか、とても楽しみなドラマなのだ。
その他のドラマ
ちなみに今期は、録画したもののまだ消化仕切れていないドラマが結構溜まっている。たとえば、『きのう何食べた?』。
これは、見ると面白いのは分かっているのだが、テレ東にしては、ちょっとメジャーになりすぎて、逆に今見なくてもいいかななんて感じになっている。これって、自分のお気に入りのお店がTVで取り上げられて混雑して、急に一見のお客だらけになって入りづらくなってしまう感覚に似ている。
このドラマの世界観が好きなんて、あちこちで取り上げられているの見ると…これって、あの西島秀俊と内野聖陽のカップルだから素敵に見えるだけであって、現実のカップルに置き換えて考えてみると、実際はそんななま優しいものじゃないだろうと思ってしまうのだ。
それから、このところいつも欠かさず見ていた、日曜劇場については今期はお休みすることにした。息子が少年野球から、クラブチームで硬式野球をやっていたこともあって、あまりにも設定が荒唐無稽過ぎるのが受けつけないのだ。出演している俳優陣は好きだが…逆にいうと見なくてもストーリーが予測出来てしまうのでいいかなってことになってしまった。
さて皆さんは今期、どんなドラマを見ているだろうか?これ意外に面白いよーなんてのがあったら教えてくださいね。
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