あいにくの雨だったが、友人と、彼女お勧めのワイナリーに行ってきた。
今回は、栃木県足利市にあるココ ファーム ワイナリー♪
こちらのワインが有名になったのは、2000年に行われた九州沖縄サミットの晩餐会で使用されたことがきっかけだったらしい。
その後、JALやANAのファーストクラスやビジネスクラスで提供されるなどその評価は揺るぎないものとなっていったようだ。
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まず、このような急勾配なところに畑があることに驚かされた。理由は、、、ここはこころみ学園という知的障害者方々の施設で、、、元々山林だった場所を園生の方々が開墾して切り開き、ブドウや椎茸を栽培するというところから始まっているからだという。
この施設が開設された当時は、今と違って差別や偏見は相当なものだったので、人里離れた場所でのびのびと暮らせたらと、開設者の川田昇さんは考えたのだという。
しかし実際このブドウ畑をみると、本当に気の遠くなるような作業を経てこの畑が保たれていることが分かる。開設当初、予算の関係で、除草剤も買えず、重機を入れることも出来なかった都合上、草刈りから、収穫まで全て園生の方々の手作業で行われていて、現在もそれが継続されているという。
日頃Oisixなどでオーガニック栽培の野菜をけっしてお安いとは言えない価格で利用しているが、、、それはそれだけの手間暇が掛かっているからと理解している。
逆に言えば、このファームでは開設当初に除草剤を買う潤沢な資金がなかったことが、今の時代を先取りしていたとも言えるのだ。
ブドウの収穫の時期が近づいてくると、連日カラスやキツネ、時にはイノシシなどが畑を荒らしに来る。それをまた園生たちが交代で大きな音を立てて追い払うのだという。
朝昼晩と規則正しい生活を送り、それぞれのハンディキャップの状態に合わせて作業が分担されている。園生たちは与えられた役割を一生懸命全うするから、夕方にはクタクタになって、お腹も空いて、きっと毎日ご飯が美味しいに違いない。
さてさて、成り立ちの話はこの辺にして、今度はワインの話。
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ここのファームでは現在、3種類のコースでワインの試飲をすることが出来る。
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そこそこいろいろな場所で試飲も体験してきたが、たった500円で良質なおつまみと解説付きでこれらのワインが味わえるなんて、、、なんて幸せなことだろうと思った。
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わたしはオーソドックスなAを。友人は春のスペシャル。こちらはロゼワインがメインのラインナップだった。ひと通り解説を聞き終えて、テラスにセルフでトレーを運んで、優雅に試飲を愉しむ憩いのひと時が。
友人も思わず、「これがあるから、ハードな仕事も頑張れるんだよね」と言っていたけれど、本当にそう思う。
ローマ神話のバッカスは、ワインの神として知られている。フィレンツェのウフィツィ美術館でみた若干シュールなカラバッチョのバッカスを思い出した。
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飲まれるのはいけないが、愉しめるならお酒ほど素晴らしいモノはないとわたしは思っている。きっとその芳醇な味わいを感じれば、その瞬間にどこからともなくバッカスが降りてきて、傍らでそんなわたしを見守っていてくれているに違いない。
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せっかくなので併設のレストランで軽く飲みながらおつまみの盛り合わせも♪
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そのあと、ワインやスパークリング作りの解説も♪
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一本のワインやスパークリングワインが出来るまでには、丁寧で根気強い日々の作業があり、その過程で出来た澱までも、、、蓋をした瓶を逆さに傾けて、毎日少しずつ回しながら、完全に透明になるまで沈殿させて最後に取り出すのだという。
ちなみにここで作られているスパークリングワインは、シャンパーニュと同じ製法だ。
何も知らなくても、ワインの美味しさは分かるけれど、その背景や過程を知ることでより味わい方が変わってくるような気がした。
バッカスさまに感謝♪
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