先日お伝えした通り、先月急に思い立って「六月大歌舞伎」を観覧することとなった。とまたこのタイミングで、明日6月3日19:00からフジテレビ系で放送される「今夜はナゾトレ」で東京・歌舞伎座が特集され、尾上右近、尾上眞秀がVTR出演するらしい。
「世界が感動！歌舞伎座に潜入SP」と題した同放送回では、彼らが歌舞伎座の現場から、楽屋、舞台装置、衣裳などといった裏側を解説。2人が舞台で見得を披露する様子もオンエアされる。
話題はそれだけに止まらない。
「ティファニー（TIFFANY & CO.）」は、日本に初上陸した1972年から53年の時を経て、「ティファニー 銀座」を7月11日に東京都中央区銀座6丁目にオープンする。アジア最大の旗艦店として誕生するティファニー 銀座のオープニングに先駆け、日本文化へのオマージュとして江戸歌舞伎の名門音羽屋の八代目尾上菊五郎・六代目尾上菊之助の襲名披露公演「六月大歌舞伎」における祝幕の取り組みを発表。
今月は、グローバルラグジュアリージュエラーのティファニーの贈呈で、日本画家大河原典子氏が原画を描いた「菊富士曙（きくふじあけぼの）」がふた月目の襲名披露興行を鮮やかに彩る。
夜明けを表現するティファニーブルーの美しいグラデーションを背景に、布面から浮き上がってくるような白菊の花が富士の嶺のように描かれている。大河原氏により、中央の菊花は八代目菊五郎、横に咲きかけた蕾は六代目菊之助、そのほかの蕾が家族や一門を象徴し、発展を寿ぐ気持ちを込めたことが明かされ、「実際の菊はこの絵のように咲くことはないのですが、いわゆる絵空事を描くことで、視覚ではみえないけれどそこにあるものを表現したいと考えました」という言葉が寄せられた。
そして、この色使いは、襲名の新たな門出を祝すると同時に未来を拓くブランドの前向きなメッセージが込められている。ティファニーの伝統と革新の精神と、本襲名のテーマ「日本の伝統と継承を、世界へ発信する」は共に響き合い、新たな時代の幕開けを祝福する。
この祝幕は、6月2〜27日の期間限定のお披露目となり、この素晴らしい幕を拝むだけでも特別感があるというものだ。
そして今回わたしたちは、幕間に幕の内弁当ではなく、お食事処・花籠で襲名御膳を予約したので、そちらのほうも楽しみである。
ところで、1日(日)の日曜美術館をご覧になられた方はいらっしゃるかしら。こちらの番組、毎回観るというほどではないけれど、観るとさすがNHKというだけあって展覧会の内容だけにとどまらず学術的な面からのアプローチが秀逸である。今回視聴したルドンも、岐阜県美術館館長の日比野克彦氏が、フランスに渡り、フォンフォロワド修道院・図書室でルドン集大成の作品の前でそのオマージュとなる作品をVRを駆使して創作するという夢のような企画が実現された。
映像や解説で知識を得ることも大切だが、やはりそれも”ホンモノ”をこの目で観て体感して初めて心に響いてくるものだ。
そういう意味で、日本の伝統芸能の継承の場面（襲名披露公演など）をこの目で観ることもまた、ひとつの歴史を体感することにも繋がるだろう。
今回襲名披露公演に参加するメンバーがとにかく豪華。
團十郎、中車、芝翫、獅童、愛之助などTVでもお馴染みの面々が名を連ねる。
そして演目もビギナーにはとてもわかりやすくていい。
歌舞伎十八番「暫」、襲名披露「口上」、連獅子、そして古典落語でお馴染みの「芝浜革財布」である。難しいことは分からなくても、時代劇を見慣れている人ならほとんど抵抗がなさそうである。
團十郎は海老蔵だった頃、信長の舞台で見たきりだったので、歌舞伎で観るのは初めてだ。
ということで、話題に事欠かない興行なので、機会があれば観覧されたら宜しいかと。
やっぱり日本人だから…富士山と歌舞伎のことぐらいは知っておいて損はないと思う。
あ、そうそう。幕の内弁当のルーツもここからですからね。歌舞伎を観たこともないのに、幕の内弁当を語るのもどうかと思いますよ（笑）
そしてわたし個人的には、もう四捨五入すると還暦ですし、若い頃みたいに、騒々しいところで食べ放題とか、居酒屋とか屋台とか、もうそんなに心を惹かれなくなった。
それよりも、素晴らしい芸術作品を堪能して、その価値を理解する友と尽きることがないくらいの感動を語り尽くして心を満たせたらいいなと思う。
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