ウクライナ情勢が世界中に大きな影を落としている。観光大国タイでもそれは例外ではない。
S7航空が2022年3月4日から、そしてアエロフロート・ロシア航空も3月8日から国際線の運航を停止。そのためプーケットでは3,500人から4,000人のロシア人観光客が立ち往生し、300人から400人のウクライナ人観光客が残っています。
タイ国政府観光庁によると、タイ国内には7,000人以上のロシア人観光客とウクライナ人観光客がおり、その殆どがプーケット、サムイ島、クラビ、パタヤに滞在中。彼らには現在、通常の1,900バーツを支払うことなく、ビザの延長ができるよう対処されています。
なお帰国を希望する人のために、ロシア政府が帰国便を手配することができますが、タイは彼らの同意なしに観光客を国外追放することはないとのことです。
タイランドハイパーリンクス
敵対する国の国民同士が異国で足止めを余儀なくされている。もはや両国の一般国民にとって戦争は勝ち負けなど関係なく、どちらに転んでも悲しい結末しか見えてこない。
そしてそれは観光立国を目指している日本にとっても由々しき問題でもある。
このご時世、観光どころじゃないと言ってしまえばそれまでだが、日本はもはや技術大国だったかつての日本ではないことを自覚しなければいけない。
世界観光機関は、国際観光支出(海外旅行者が旅行先の国へ支払う消費額)の国別トップ10として、以下の国をあげている。
順位 | 国名 | 支出額 |
1 | 中国 | 2550億米ドル |
2 | アメリカ合衆国 | 1520億米ドル |
3 | ドイツ | 930億米ドル |
4 | イギリス | 720億米ドル |
5 | フランス | 520億米ドル |
6 | オーストラリア | 360億米ドル |
7 | ロシア | 360億米ドル |
8 | カナダ | 350億米ドル |
9 | 韓国 | 320億米ドル |
10 | イタリア | 300億米ドル |
日本はかつてトップ10の常連であったが、2012年(8位)を最後にトップ10から姿を消している。
もともと資源も無く、かつてドル箱だった産業ももはやGAFAMの下請けと化し、安定しているのは公務員だけというお寒い状況。余暇にお金を回せる層が少なくなってきている。
しかも何故かそんな層に対する風当たりが強いのがこの国の歪んだ側面だったりする。
金融市場も、原油やコモディティの価格が上昇する一方で株価は低迷している。しかし大半の国民は投資に後向きなので無関心。しかし我々の年金は株で運用されていることを忘れてはいないだろうか?
SDGsの取り組みは環境問題だけにとどまらず、国民ひとりひとりがわが国の動向を注視していくことからも実践出来るのではないだろうか。
わたしたち日本人にもいつどんな災害や紛争の火の粉が降りかかってくるか分からない。
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