昨日から悶々としている。それはもちろんわたしだけに限ったことではなく、わたしと一緒に東京でフェルメールを観るつもりでいた友人も同じ気持ちだ。
昨日も夜LINE通話で今後の予定を話し、せめて今年は結局去年行きそびれてしまったGRAND HYATT TOKYOのクラブフィッシャーマンズワーフというカニ尽くしのディナーブッフェにでも行こうかという話になったので早速調べてみた。
しかし今年はロブスターのセミブッフェディーナーに切り替わっていた。しかも去年のプライスよりも千円ぐらい値上がりしている。
ロブスターも嫌いではないけれど、やはり日本の冬はカニを食したい。しかも食べて飲みたいわたしたちなので、シャンパンフリーフローはお約束だろう。
だが絵画展が延期になる程オミクロン株が広がりはじめた状況下で上京してロブスターのセミブッフェにシャンパンフリーフローするほどおめでたい気分にはなれそうもない気がした。
ということで今回も見合わせることになった。
食べる楽しみが遠のいたので今日は年明けから始まるドラマについて情報交換をした。
今期わたしが一番注目しているのは、菅田将暉主演のミステリと言う勿れ、次点が阿部寛主演のDCU、松本潤主演のとなりのチカラ、その他、朝ドラのカムカムエブリバディ、大河ドラマの鎌倉殿の13人、それから去年から続いて相棒と真犯人フラグ辺りかしら。
そしてここに来てもうひとつ案外面白いドラマを発見した。
黒木華主演のゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇。
黒木さんって美人設定ではないけれど不思議なオーラを持った女優さん。舞台でも2度ほどお見かけしたことがある。
アーサーミラーの傑作戯曲るつぼではアビゲイル役、シェイクスピアのハムレットのオフィーリア役を、、、狡猾な少女も悲劇のヒロインもそれぞれ見事に演じきっていた。
今回はとある大手出版社で経理部に所属していたが、ある人の不正を暴いたことをきっかけにネットニュースサイトの編集長に抜擢された瀬古凛々子というキャラクターを演じている。
普段はポーカーフェイスな彼女が何かを見つけた瞬間に見せる意味ありげな笑みが不気味なのだが、まあそこが黒木さんの女優としての引き出しの多さなのだと感心させられてしまう。
それと地味に気になっているのが、やさぐれた役の溝端淳平。彼も何度も舞台でお見かけしているが今までは割と端正で生真面目な二枚目を演じることが多かった。
しかし今回は何らかの事情があり編集部に寝泊りするような生活を送っているのだ。
オミクロンのおかげでまた自粛が懸念されるのでとりあえず気軽に楽しめそうなドラマを物色しておくのもありかと思う。
若者のテレビ離れなどと言われているが、たしかにわたしのようなおばさんでも以前と比べて観たい番組が減ってきている。
ニュースはほとんどがネットのあと追いみたいなもので、特に米国株投資をはじめてから経済情報などは日本はかなり周回遅れになっていると実感している。
ただそんな真面目くさった深刻なニュースばかり見ていると煮詰まってくるのでそんな時の為に、気分転換になるような面白いドラマが必要なんじゃないかと思う。
わたしと友人は、れっきとした昭和のおばさんでいまだにバブルを引きずっている。今はすっかりただのお騒がせおじさんになってしまった石田純一がトレンディードラマで一世を風靡していた時代があったことなど今の若い人はほとんど知らないだろう。
もちろんそんな時代に戻りたくもないし戻れないけれど、あの時の能天気な空気が妙に愛おしく感じられるのも事実である。
先日記事で取り上げた開高健さんは作家になる以前、壽屋(現・サントリー)の宣伝部に在籍し優れたコピーを世に送り出していました。
「人間」らしく
やりたいナ
トリスを飲んで
「人間」らしく
やりたいナ
「人間」なんだからナ
わたしが生まれる少し前に既にこんなふうに時代を客観的に捉え切り取った言葉を生み出していた人がいたことに驚きを感じました。
人間らしく生きるってどういうことでしょう。おそらくわたしなら気のおけない友人と美味しいものを食べながら二日酔いにならない程度に飲んで楽しめるくらいの時間を持てることなのでしょう。
そしたらきっと幸せな気分で朝まで眠れるに違いないです。
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