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同調圧力とSNS疲れ、そして自粛警察まで

少し前のことになるが、星野源さんの発信した動画にコラボした安倍総理の動画が物議を醸したことがあった。このことが話題になったとき、最初は一方的に総理がやり玉に挙がっていたけれど、その後の星野さんの発言に対しても賛否両論だったことは記憶に新しいだろう。

元々、星野さんは、これはフリーの素材なので自由にお使いくださいとの趣旨でYouTubeに挙げていたのだから、それが誰にどう使われようとコメントする必要はなかったのではないか。

一国の総理が、”国民的シンガーソングライター星野源”の動画に便乗したらどんなことが起きるか?とその影響を考えずに行動したことが問題というだけで、何も犯罪を犯したわけでなし、星野さんはそれこそ、それを生温かく見守っていればとばっちりを被ることもなかったのでは?

以前私も記事で取り上げたが、休業中のブロードウェイのキャストの方々がそれぞれの自宅からレミゼラブルの「ONE DAY MORE」の歌唱を撮影して、リレー形式に編集された動画をYouTubeで見かけて感心したことがあった。

しかし、その動画がUPされたのはひと月以上前の話。その後、世界中で、”STAY HOME”を啓発するメッセージが溢れかえった。そしてそれに便乗するかのように、今度は営業を自粛しない飲食店等に、自粛を強要するような「自粛警察」なる方々が猛烈なバッシングを始めるという展開となっている。ここまで来るとどう考えてもやりすぎだ。

今、国を挙げてコロナと戦う為の努力をしている最中だ。私も含め、それぞれがそれぞれの状況下でカタチは違っても頑張っているはずだ。そしてそれに対してストレスを感じていない人なんてどこにもいないだろう。其の上、先日専門家会議で提示された「新しい生活様式」まで見せつけられると、食傷気味なんじゃないか。

近頃は、日本の著名人の方々もYouTube等を通して、様々な啓蒙活動をしたり、少しでも癒しになればと、それぞれの得意分野を通して発信されている。それはそれで素晴らしいことだと思うけれど、逆に何もせず、自らも静かに暮らすことに専念するという選択肢もありと思う。社会貢献の仕方も人それぞれですから。

今、日本のエンターテインメント業界はかつてないぐらいの危機に晒されている。ある演出家の方もそのことで国の支援が必要だと発言されていた。それはそれでもっともな意見かと思うけれど、と同時に、本当に困窮して本業で生活出来ないようなレベルの方々に対しては、多少余裕のある方々で基金を募り、そこから支援していくという方法もあるのではなかろうか?

これも欧米との比較になってしまうが、フランスなど欧州各国は、今回のコロナの件で仕事がなくなってしまった芸術家の方々にはいち早く支援されていると聞く。そして他方、アメリカの有名アーティストたちは、億単位の寄付をするにとどまらず、自身の作品等を提供してその収益をコロナで苦境に追い込まれている医療関係者たちの支援に充てているという。

日本の芸能界の方々も国に支援を要請するばかりでなく、またメッセージのリレーなどという、素人でも出来るようなことではなく、あーなるほど、これぞプロの為せる業というような独創的なアイデアを発信されたらいかがでしょう?どんな職業であるにせよ本当の社会貢献は自身の仕事でしかなし得ないと思うから。

以前私は、あるカード会社のCMのキャッチコピーを聞いて惚れ惚れとしたことがあった。たった2行の文章でこれほど迄に端的に言いたいことを語れるなんて、やはりプロの方のお仕事なんだろうなと。

『お金で買えない価値がある。買えるものはマスターカードで』

芸術は一見してお金に換算出来るものではないかもしれない。その価値はそれが提供される時代のニーズによって変化する。あのゴッホが生前、1枚しか絵が売れていなかったという有名な逸話がある。しかし最近の研究で、実際は”数枚は売れていた”というオチらしいが、それでも当時のゴッホが困窮していたのは間違いないだろう。

芸術とはそもそも、才能や努力だけでなく、そのアーティストが生きている時代を敏感に感じ取りそれを作品に反映させる営みに他ならない。そして、それが幸運にもその時代に支持されたなら、その人の作品は何億、何十億の価値を黙っていても産みだすものではないか。

本当の芸術家であるならば、その作品を通して大いに語るべきだ。それこそが、守るべき芸術、それを生み出す人々のプライドではないだろうか?

東京オリンピックのボランティア募集の件でも思っていたが、本来、人の善意は強要されるものではない。”やりたい人がやればいい”

「日本凄い」と自らの国を誇りに思うならば、ここでみんなで「勤勉で清潔な日本人」でいられるよう頑張りましょう♪私は、そのほうが自然だと思う。

今日は、椎名林檎の”人生は夢だらけ”を聴きたくなった♪音楽や、小説や、絵画が無い世界を想像してみてほしい。きっとそれは色のない殺風景な景色が広がる中に、自分ひとりでぽつんと立ち尽くしているような空虚な世界に違いない。

今日もお読みいただき、ありがとうございます。

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