近頃いろいろと思うことあり、友人や娘に話を聞いて貰ったりしてしたのだが、そんな時、ふとあの詩のフレーズが頭をよぎった。
「自分の感受性くらい」 ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて 気難しくなってきたのを 友人のせいにはするな しなやかさを失ったのはどちらなのか 苛立つのを 近親のせいにはするな なにもかも下手だったのはわたくし 初心消えかかるのを 暮らしのせいにはするな そもそもが ひよわな志しにすぎなかった 駄目なことの一切を 時代のせいにはするな わずかに光る尊厳の放棄 自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ [参考文献:茨木のり子著『茨木のり子集 言の葉2』]
『どんなときでも自分の感受性を守り抜く』なんていうと、少し大袈裟に聞こえてしまうかもしれないが、せめて自分の感受性を迷子にしてしまうことだけはないように…いつでも手の届く範囲に、迎えに行ける範囲に置いておきたい。
そしてきっと、自分の感受性を守り抜くことは自分の大切な人を守ることとも同義で、もしも自分の感受性を守ることで壊れてしまう関係があるならば、それは遅かれ早かれ壊れてしまう関係なのだ。
だから、無理に隠したりしないで、ちゃんと美しい景色をみせてあげたい。
願えば願うほどに、この世界は美しくなっていくのだということを忘れないためにも。
できることから一歩ずつ。
まずは自分を大切に、
そのあとで周りも大切に。
あの夏、この目に焼き付けた世界一と評される空と雲と中世がそのまま切り取られた街並み。
これを見ずして絶景をかたる勿れ。
ば◯ものよ!
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