岸辺露伴は動かない

原作は未読だが、予告を見て気になっていたので視聴。実際リアルタイムで見たのは、3夜連続のうちの2話目の「くしゃがら」から。

高橋一生が演じた岸辺露伴は彼の当たり役になるのではと思うくらいハマっていた。普段他のドラマで聞く声を変えてくるだけでも単純に凄いと思った。

その他、登場人物が少ないのもいい。露伴の担当編集者の泉京香を飯豊まりえ、そしてその彼女が何かと気に掛けている彼氏?の平井太郎の中村倫也だけが3編通しの登場人物になる。

くしゃがらで久しぶりにドラマにハマったわたしは、NHKプラスで、富豪村を視聴。ビジュアル的にはこちらのほうが好みだった。くしゃがらは、森山未來が演じた志士十五の狂気のインパクトが強すぎた。

富豪村のほうは、マナーという条件をクリアすれば、所有者は必ずその後成功者になれるという土地を手に入れることが出来る話だ。

ただし、失敗して再トライするたびに、その人の大切なモノを失っていくという恐ろしい試験なのである。

岸辺露伴の言葉がよかった。

一番のマナー違反は、そのマナー違反をその場で指摘して相手を不快な気持ちにさせることだと。

確かにその通りだ。もちろんマナーを身につけることは重要ではあるが、そのこころは、もてなす側がもてなされる側に恥をかかせないようにすること、相手を思いやる気持ちだ。

それはマナーに限ったことではない。元来、憲法や法律や慣習なども、それを守ることが目的なのではなく、社会生活において個人個人が相手の権利や尊厳を損なうことがないような一定のルールにすぎない。

そしてそれは所詮、人が作ったモノである以上、完璧ではないのだから、マナーの奴隷になる必要なんてないのだ。


さて、昨日のD.N.Aは、少し悲しかった。太郎は6年前の交通事故で臓器提供を受けていて、父親がそのドナーであると、、、真央という露伴と同じように特別なギフトを持つ子供が気づき、その母親と3人の世界に連れていってしまうのだ。

結果的に、京香は失恋してしまう。


露伴はヘブンスドアという、彼の特殊能力で相手の過去の出来事を全て視覚化することが出来る。

最後は、人が本そのものになって、離れ離れになっていた家族の心が優しい色の飛び出す絵本になって手を繋いだ。

それだけみると美しい話であるが、一方で、一瞬にして彼を奪われたカタチになる人もいることを考えると複雑な気持ちであった。

それにしても、、、三夜連続だけで終わるのが惜しいと思える作品に出会えたのは久しぶりだ。

最近特に視聴率ありきの大袈裟な演出や宣伝が目に余るものがある。今回のドラマも民放ではなかなか実写化出来ない類のものであっただろう。

受信料問題で何かと槍玉にあげられるNHKだが、こうやって地道に良質な番組を作り続けていくことでイメージアップをはかるしかないのではと思った。

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