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アンコール・トム遺跡群

アンコール・ワットの造営から半世紀後、クメールの覇者と呼ばれるジャヤヴァルマン7世によって、1辺約3kmの城壁で囲まれた王都が造られました。その王都はアンコール・トムと呼ばれ、その中心に位置するのがバイヨン寺院

バイヨンは12世紀末に建設され、穏やかなほほ笑みをたたえた観世音菩薩のモチーフで有名な寺院です。この四面塔は、このあと訪れるタ・プロームなど、バイヨン用式寺院に共通して見られる特徴です。大乗仏教に深く帰依していたジャヤヴァルマン7世の宇宙観が色濃く反映されており、朝日鑑賞をしたアンコール・ワットで表現された宇宙観とは一線を画すものとなっています。

こちらは、アンコール・ワットからバイヨンへと続く南大門前の道です。道の両側には、神々と阿修羅がナーガの胴体を引き合う像(54体ずつ計108体)が出迎えてくれています。ちなみにナーガとは、インド神話に起源を持つ、蛇の精霊あるいは蛇神なのだとか。

ナーガを引き合う像
阿修羅像

穏やかな表情の神々と険しい表情の阿修羅像のコントラストが壮観です。

神々の像

南大門の四面塔は顔の長さだけで約3mもあります。

南大門

バイヨンの第一回廊の壁面は、12世紀のクメール軍とチャンパ軍との戦争の様子が中心に描かれています。

このレリーフの上層ではトンレサップ湖での戦闘の様子が、下層には庶民の生活が描かれています。

アンコールトムの中心のバイヨン寺院の第三層(中央祠堂)は2020年1月1日より立ち入りが禁止されています。現在(2024年3月)は第三層(中央祠堂)以外でも、第一回廊の一部と第二回廊のテラスも修復工事のため立ち入り禁止となっています。

バイヨンの中央祠堂は定番で人気の観光ポイントの1つなのでここに入れなかったのは非常に残念なことでした。

バプーオンは、3層からなるピラミッド式寺院で、かつてはバイヨンよりも高かった(高さ50mくらい)と言われていますがのちに倒壊してしまいました。参道は約200m。両サイドにあった池の水量が増すと参道が浮かんでいるように見えたのだとか。

こちらには巨大な寝釈迦像があるのですが、現在は安全上の理由により、一般見学者は基壇に上ることは出来ず、遠目に眺めることしか出来なくなっています。

バプーオン

王宮の塔門の正面は王のテラスと呼ばれ、外壁にはガルーダとガジャシンハが交互に並んでテラスを支えています。

王のテラス
ガルーダとガジャシンハ

躍動感のある象のレリーフが外壁を飾る、象のテラス

象のテラス

3つの頭を持つ象が、ハスの花を絡め取っている様子を描いています。とても見応えのある彫刻です。

こちらは三島由紀夫の戯曲『癩王のテラス』でよく知られているテラスです。

ライ王のテラス

中央祠堂の見学が出来なかったこともありますが、今回1番印象に残ったのは第一回廊で描かれていたバイヨン建設時の日常的な庶民の生活や貴族の暮らしぶりが描かれた躍動感溢れるレリーフの美術的な素晴らしさでした。

この日全てを鑑賞することが出来なかったのは、『またいつの日かこの場所においで』と神さまから手招きされているような気がしました。

本当にここは心和む、どこか懐かしい気持ちになるような場所でした。

遺跡巡りはまだまだ続きますが、今日はこの辺で。

今日もお読みいただき、ありがとうございます。

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